北方領土問題はシベリア鉄道を北海道まで伸ばせば解決出来る!?

公開日: : ビジネス

シベリア鉄道 プーチン大統領の訪日を前に、シベリア鉄道を北海道まで伸ばするというちょっととっぴとも言える案がありますが、これは日本にとって追い風になるのでしょうか?


 シベリア鉄道が北海道まで伸びてくる?

安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が12月15日、首相の故郷・山口県で会談することが決まり、プーチン大統領の訪日が近づいています。

日本とロシアの要求は簡単に言うと、
日本は島を求め、ロシアは経済協力を求めています。
これが、なかなか簡単ではありません。

個人の関係、企業間の関係でもそうですが、利害の対立はいつでもあります。
仲良くする理由」をしっかり認識し、忍耐強く進んでいくことが大事です。

 

ロシアの食い逃げ?!

日本では、根強いロシアの「食い逃げ論」があります。
これは「ロシアは経済支援だけ受けて、島を返す気はないのではないか?」というもので、別の言葉で言えば、「日本はロシアのプロジェクトでは儲からない」と受け取れることも出来るます。

もしもですが、ロシアだけでなく日本も儲かる案件であれば、双方メリットがあるので、「食い逃げ」とは言わないでしょう。

そして、この共存共栄出来るような案件を、一つでも多く、育てていくことが北方領土返還への布石になるのではないでしょうか。

 

 シベリア鉄道を北海道まで伸ばす

たとえば、シベリア鉄道を日本まで引っ張ってみるという案が、10月3日産経ニュースで報道されました。

シベリア鉄道の北海道延伸を要望 
ロシアが大陸横断鉄道構想 経済協力を日本に求める政府が検討している対露経済協力について、ロシア側がシベリア鉄道を延伸し、サハリンから北海道までをつなぐ大陸横断鉄道の建設を求めていることが2日、分かった。ロシアは要望の「目玉」として、日露の物流のみならず観光など人的交流の活発化を期待。

一方、日本側もロシアの生活の質向上や、資源収入に頼る産業の多角化につながる協力策の原案をまとめており、ロシア側要望への対応を精査している。

シベリア鉄道を北海道まで伸ばすとは、アジア大陸からサハリン(樺太)間の間宮海峡(約7キロ)と、サハリンから北海道・稚内間の宗谷海峡(約42キロ)に橋またはトンネルを建設するという構想です。

実現すれば、日本からロシアの首都モスクワを経て欧州を陸路で結ぶ新たなルートを構築でき、プーチン大統領もかつて「シベリア鉄道を日本の貨物で満載することにつながる」と期待感を持っているとのことです。

サハリンと稚内に、橋あるいはトンネルを建設するかもしれないとは、初めて聞くと、外交下手の日本の役人が考えた机上の空論じゃないの?と思われる方も多いと思います。

ところが専門家の話によると、サハリンと稚内を結ぶことは技術的には可能とのことです。

そうなれば、後は「双方にメリットがあるのか?」という話になります。

モスクワの東約800キロにあるカザンからウラジオストクまでのシベリア鉄道高速化構想も浮上している。シベリア鉄道の輸送期間短縮でロシア国内の経済活性化に貢献するほか日本企業の商機拡大にもつながる。将来の現地生産をにらみ、車両や信号システム、レールなど日本の技術をパッケージで売り込む構想で、既に一部の関連企業は事業性の検討を始めたとみられる。(産経ニュース)

このよう日本企業の商機拡大となれば、日本の民間企業にもプラスに働き、今までのように、日本政府高官が、ロシア側に会うたび一言目から『島返せ!』と叫ぶよりもより話が進みやすいし、双方儲かる話ならプーチン大統領も喜んで話を進めるのではないでしょうか。

 

 「シベリア鉄道脅威論」は、常識で考えるとおかしい

「シベリア鉄道が北海道まで伸びてくる」と聞いて、「これは日本の脅威だ!」と言う人もいると思いますが、それは大きな勘違いだと思います。

 

鉄道があるとロシア軍が攻めてくる

という話がホントであれば、バルト三国やウクライナは、
ロシアとの電車の行き来を止めるはずでしょう?

少し冷静に考えればわかりますが、「戦争が起こる、起こらない」は
「電車が来ているか来ていないか?」と関係ありません

二つ、あるいは複数の国が、「話し合っても解決できない」から「戦争」をするのです。

 

ロシアは、「北方4島を実効支配していて現状に満足

中国は、「日本には、尖閣だけでなく沖縄の領有権もない!」とメチャクチャな主張をしていますが、ロシアが「日本に北海道の領有権はない!」などと主張したのは、聞いたことがありません。

日本とロシアが戦争になる可能性は、日本側がたとえば北方4島奪還を目指して仕掛けない限り
ほとんどゼロなのです。

もう一つ、「シベリア鉄道が北海道まで来ると移民が増える」と心配している人もいるそうです。
しかし「移民が増える、増えない」は、「鉄道で人がやって来る、来ない」と関係ありません。

私は、モスクワからフィンランドや、ウクライナのキエフなどに寝台列車でよく行っていました。
国境に着くと、パスポート検査があり、きちんと入国管理がされています。

つまり、飛行機で外国人が来るのも、電車で外国人がくるのも、
「管理」という面では変わりません。

 

移民が増えるのは、「日本政府がそれを望んだ場合に限られる

今、日本では外国人の労働者が増えています。

これは、別に「日本に来る中国人が増えたから」ではありません。

日本政府が、外国人労働者を受け入れる方針をとっているからです。ドイツもしかりです。
去年、難民を100万人も受け入れたのは、メルケルがそういう方針をとったからです。

ですから、「移民の増減」は、「シベリア鉄道が北海道と繋がること」とは関係ないと思います。

 

日本~欧州貿易に大きなメリットが

シベリア鉄道が北海道と繋がると日本が儲かる

EUは、日本から「はるかに離れた地域」というイメージです。
それでも、人口は5億人をこえ、世界GDPの約4分の1を占めています。

日本との貿易ですが、日本からEUへの輸出は2014年、約8兆円です。

日本のEUからの輸入は2014年、8兆6,250億円日本とEUの貿易は、
ほとんど船を使って行われているが現状です。

それで、日本からEU加盟国にブツが届くのに30~40日かかります

それが、もしも鉄道でつながれば、北海道で荷物を積み込ん荷物が電車でロシアを横断して、欧州まで送らことが出来ます。値段的には船とほとんど変わらず、日数的には、20日ぐらいで届きます。
料金そのままで到着までの日数が10~20日短縮することが出来るようになります!

実際、日本企業は1970~80年代、シベリア鉄道を貨物輸送に利用していました。
ところが、90年代にソ連が崩壊すると、トラブルが続出し、
日本企業は使わなくなった。それで、海上輸送にシフトしました。

現在のロシアは90年代とは全然違います。
プーチンは、鉄道網の近代化、高速化を進めている。

人々のモラルも90年代比で大きく改善されているので、北海道→ロシア→欧州を鉄道で繋ぐのは
珍しく日ロ欧みんなにメリットがある話だと思います。

 

プーチン大統領が来たら

安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が12月15日、首相の故郷・山口県で会談することが決まりました。プーチンは、ロシア国内では「皇帝」になっています。

しかし、ロシアはG8から外され、経済制裁を受け、「アメリカ大統領選を操作した」などと批判されている。どこにいっても(特に欧米から)叩かれるので、かなり疲れていることでしょう。

ですから日本に来たら、「温泉につかってゆっくり休んでいって下さい」と言えばいいですね。その次に、島の話ではなく儲かる話をするべきです。

トランプさんが、ロシアとの関係改善を急いでいます。

米ロ関係が良好になれば中ロ関係は薄くなるので、歓迎するべき。
日ロ関係が良好になればまた中ロ関係が薄くなる
日米関係、日ロ関係が良好であれば、
習近平も軽率に動くことができなくなるでしょう。

安倍総理は、プーチンと会って前述したような両国に有益なプランを共有することで信頼関係を築きしいては北方領土問題の足がかりしたらいいのではないでしょうか。

 

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