本気で沖縄を手に入れようと本腰になってきた中国の動き

公開日: : ニュース

先日沖縄で開かれた、中国と沖縄県内の企業の経営者によるフォーラムにて両地域の11社・団体が事業協力の覚書を交わしたと報じられています。中国の進出により主権を奪われつつあるオーストラリアの惨状を紹介しつつ、中国や中国人に対して警戒するように日本人に強く注意を喚起しています。


【中国】沖縄は中国支配が進む「オーストラリアの危機感」を直視せよ

中国の「一帯一路」プロジェクトがパキスタン、ミャンマーなどの親中的な国でも拒否され始めたことをお伝えしました。その「一帯一路」ですが、中国は沖縄へもその手を伸ばそうとしています。沖縄タイムスによれば、12月9日、沖縄の読谷村で、中国と沖縄県内の企業の経営者らが両地域でのビジネス展開を探る「国民ブランド一帯一路 in 沖縄フォーラム」を開き、両地域の11社・団体が事業協力の覚書を交わしたそうです。

フォーラムは、中国のベンチャー企業経営者らで構成される資本奇跡同窓連合会による、沖縄での初めての年次総会の一環として開かれたとのことで、沖縄を拠点に中国貿易を支援する琉球経済戦略研究会なども出席しました。
※資本奇跡同窓連合会は、3,000人もの中国経営者が加盟しているようです。

 

フォーラムで講演した福井県立大学名誉教授の凌星光氏

「中国との関係が深い沖縄が先駆けて一帯一路政策を取り込むことで、日本経済を引っ張れる」などと述べたそうです。なお、この凌星光氏は一貫して「安倍政権による右傾化政策で日中関係がおかしくなった」と主張してきた人物です。

以前、人民日報の取材に対して、「日本右翼勢力は中国がやむなく反撃措置を講じたことにかこつけて、『中国の脅威』を公然と誇張するとともに、一連の右傾化政策を推し進めた。こうした欺瞞的宣伝は一時的に日本の民衆を惑わし、平和憲法改正の声が一度は高まった。だがペテンが長い間思い通りにいくことは困難だ。日本の有識者が声を上げ始め、理性的な声が高まり、日本世論も転換し始めた」とも発言しています。

 

単なる経済交流で終わらない⁈

相手は中国です。台湾では、前馬英九政権が中国との経済交流を活発化させる「サービス貿易協定」を締結しようとしたところ、中国企業の進出によって市場を奪われ台湾人の主権が脅かされるとの懸念から、2014年3月に「ひまわり学生運動」が起きたことは記憶に新しいでしょう。

中国では共産党員が3人以上いる企業では、党の細胞組織をつくる義務があります。

もちろん、共産党一党独裁の中国では、企業の社長よりも党の指導のほうが優先されることは言うまでもありません。

 

中国共産党の意向が最終戦

最近では、中国国内の外国企業にもそれを強制する動きが出始めており、外資は懸念を強めています。したがって、中国企業であればなおさら、中国共産党の言いなりとならざるをえないのです。

日本へ進出する中国企業にしても、中国共産党の意思や思惑で動いているのであり、日本の私企業とはまったく異なるのです。

 

琉球を奪還するため

中国が沖縄を狙うのは、言うまでもなく琉球を回収」(奪還)するためです。日本政府は「一帯一路」に参加する意思を見せていませんが、沖縄を「一帯一路」に引き入れることで、沖縄と本土の分断を狙っているわけです。

 

中華民族琉球特別自治区とは?

じっさい、中国には「琉球網」という団体があり、沖縄は中華民族琉球特別自治区」であるとさかんに主張しています。

 

台湾・琉球・九州は長い間同一文明圏

そもそも史前において、台湾・琉球・九州は長い間同一文明圏だったとされています。博物学者の鹿野忠雄は、縄文文化の最南端は台湾南部(台南中心)だったと予言し、戦後、それを証明する縄文土器が多数発掘されました。現在も台南市の学園都市に展示され、私も見学したことがあります。

中国では、中国の正史に記述されている「琉球、「台湾のことだと無理やり解釈・注釈されることも多いですが、中国人から見れば、台湾人と琉球人は区別がつかないほど似ているのでしょう。だから中国は台湾のみならず沖縄まで固有領土だと主張するのです。

台湾北部の基隆には港蒋介石に庇護されていた「琉球亡命政府」があり、国慶節には蒋介石の「全国の同胞たちよ!」という演説の後に、琉球亡命政府主席の蔡璋が「琉球独立」を謳うことが毎年の恒例行事となっていました。

当時の国民党は、日本本土と沖縄に別々の代表処をつくり、現在の中国共産党と同様に、日本と沖縄の分断を画策していました。しかし、陳水扁政権時代に、駐日大使(代表)を許世楷氏に統一し、代表処もひとつにしました。国民党の沖縄戦略を潰したのです。

台湾は、前述した「ひまわり学生運動」以降、中国に接近する馬英九政権や国民党への批判が高まり、2016年には蔡英文の民進党への政権交代が起こりました。以後、蔡英文総統は中国が求める「92共識」(国民党と共産党で合意したとされる「一つの中国」への共通認識)を一切拒否しています。

 

オーストラリアの対中問題

一方、中国勢力の侵食が台湾以上に問題となっているのが、オーストラリアです。オーストラリアでは、中国政府が特定団体への献金や寄付することで間接的にオーストラリアの政治に関与しているという懸念が高まっていました。そこで、オーストラリアのタンブル首相は、12月5日に新たな「反スパイ法外国人干渉防止法」の制定を発表しました。

タンブル首相は「法制では特定の国を対象とするつもりはない」と言ったものの、同時に「中国がオーストラリア内政に影響力を振るおうとしている」とも述べており、中国を意識したものであることは明らかです。

これに対して中国側は反発して、「タンブル首相の発言は中豪関係を損なうものだ」と批判しました。しかしタンブル首相は「内政干渉だ」と批判し、毛沢東がかつて言ったとされる「中国人よ立ち上がれ」をもじって、「オーストラリア人よ、立ち上がれ」と述べました。このことは、中国勢力の浸透問題が切実な台湾でも大きく報じられています。

 

たんブル首相の息子は中国人と結婚

タンブル首相といえば、もともと親中派として知られていました。長男は北京留学の経験があり、そこで元中国共産党幹部の娘と知り合い、結婚した人物とされています。つまり、タンブル首相の息子の義理の父が、中国共産党の元幹部だというのです(長男は否定していますが)。

 

ダーウィン港の中国企業への99年間の租借

じっさい、タンブル首相は2015年の政権発足当時から、ダーウィン港の中国企業への99年間の租借を決定したり、治安当局の反対にもかかわらず、国内のブロードバンド網の構築に中国企業を参入させようとするなど、かなり中国に寛容な人物だとされてきました。

 

中国のオーストラリア支配

しかし、ここ数年、オーストラリアでは巨額のチャイナマネーによる、中国のオーストラリア支配への懸念が急速に高まっていました。今年、メディアの共同調査によって、少なくとも5人の中国系人物が政界への巨額献金や賄賂を通じて、オーストラリアの内政に干渉してきたことが明らかになりました。そしてその背景には中国共産党の浸透工作があることが暴露されています。

オーストラリアはこれまで、中国からの投資移民を積極的に受け入れてきました。その結果、中国人の数が激増し、大きな勢力となりつつあります。オーストラリアの大学では、中国政府の立場と相容れない教材を使った教師が中国人学生から批判され謝罪に追い込まれるといった「事件」も起きています。

また今年11月には、オーストラリア人研究者が中国の内政について書いた『Silent Invasion(静かな侵入)』という書籍が、中国政府からの訴訟を恐れて出版が見合わされるということもありました。中国人や中国企業を無警戒に受け入れた結果、オーストラリア人の主権が脅かされる事態が拡大しているのです。

 

重国籍問題で議員が辞職

同国ではこのところ、二重国籍問題で議員が辞職する事件が重なり、与党は過半数割れとなり、タンブル首相の支持率は急落していました。そこへきて、中国共産党の浸透工作も明らかになったことで、さすがにタンブル首相も手を打たざるをえなくなったのでしょう。こういったニュースは日本の主要メディアではほとんど報じられていません

第一列島線

言うまでもなく、日本列島以南の沖縄、台湾、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランドまでは、中国が太平洋に出るための第一列島線にあたり、中国の勢力拡大のための戦略的地域にあたります。沖縄から米軍を追い出し、日米豪の連携を乱せば、台湾も南シナ海も手中に収めることは容易となります。

沖縄では米軍の不祥事ばかりが喧伝されますが、逆に米軍が日本人を助けたといったニュースは意図的に流されません。先日も、沖縄の高速道路での多重事故で、日本人を救出した海兵隊曹長が後続車にはねられて重体となるニュースがありましたが、沖縄2紙は、彼が日本人を救出するという英雄的な行動を取ったために、2次的な事故に巻き込まれたことにはまったく触れていないそうです

 

中国の思想戦と軌を一

あくまで「米軍=悪」でなくてはならないというのは、中国の思想戦と軌を一にしています。沖縄のメディアもオーストラリアと同様、中国にとって都合の悪いことは報じてはいけないという「プレスコード」があるのかもしれません。

これまで日本人に対して中国の浸透工作について警告し続けてきましたが、それに対する多くの反応は、「そんなことがあるはずない」「台湾と日本は違う」というものでした。しかし、オーストラリアを見れば、その反応がいかに的外れだったかがわかります。

オーストラリアで情報関係者から、同国には中国人の諜報工作者が2,000人はいると聞いたことがあります。日本ならば、数万人の工作者がいてもおかしくないでしょう。現在、ニュージーランドだけでも約6万人の中国人が殺到しているといいます。そのため、反中国共産党の法輪功も、活動の場を失ってしまいました。

ちなみに、台湾のメディアも、中国資本が多く入り込んでいます。それでも台湾にはホテルなどに中国の侵攻に備えた設備が設置されており、中国への警戒心がつねに喚起されます。しかも、傍若無人な中国人観光客に対する反発も強い。だから中国資本のメディアも、簡単には親中ムードを演出することができません。しかも数年前に「ひまわり学生運動」があったばかりです。

 

私利私欲が優先する民族

もっとも、中国人は国家や民族に対する公利公益よりも、私利私欲が優先する民族です。

権力に対しては面従腹背で、猜疑心も強いという一面もあります。中国人には、本当の意味での愛国心はありません。

とはいえ、カネには弱いため、利益になるとみるやすぐ転びスパイ活動やロビー活動にも熱心になります。そのような二面性があるから、中国人はやっかいなのです。

 

昨日の味方は今日の敵

政権が変われば、敵味方も変わるため、「昨日の味方は今日の敵」になることもしばしばです。前政権の対日スパイが、新しい政権では中国の敵とみなされて摘発されることもよくあります。

いずれにせよ、日本は平和ボケが長く続きすぎたため、中国や中国人への警戒心がまだまだ薄いと感じざるをえません。幸い、日本は安倍政権下で特定秘密保護法や安保法制が整備されてきました。しかし、沖縄は日本のウィークポイントでもあります。

なぜオーストラリアがいま新たな「反スパイ法」や「外国人干渉防止法」の制定を急いでいるか、日本人はもう少し真剣に考えるべき時が来たようです。

 

今回のまとめ

  • 沖縄で、中国と沖縄県内の企業の経営者らが習近平政権が推し進める「一帯一路」展開を模索するフォーラムが開催された。
  • 親中派政治家が首相を務める豪州では中国による「主権の侵害」が進んでおり、今回のフォーラムをきっかけとなり日本もその二の舞いとなりかねない現況。
  • 中国に対して警戒心が薄い日本人だが、豪州が「対中対策」を余儀なくされている現状を真剣に考えるべき状況に来ている。
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