脳梗塞は早期発見すれば60%は現状回復すると言われています!
気をつけたい5つの兆候自覚出来たら、躊躇なく救急車を呼びましょう。
目次
脳梗塞 早期発見 60%は現状回復!気をつけたい5つの兆候
運命の分かれ目の2時間以内の対応
「びびっと気づいて対応するか、『何かおかしいな』程度に考えて放置するかで、その後の運命は大きく変わる脳梗塞治療のエキスパートである専門家が言っています。
ドーンとくる重い症状であれば慌てて救急車を呼びますよね。ところが、軽い症状の場合は数分から1時間以内で症状が消えてしまう一過性脳虚血発作というケースもあり、判断基準に迷います。
では、具体的な5つの症状とは?
- しびれ:片方の腕や脚にマヒ、しびれが起こる。
マヒは「動かしたくても動かない」、しびれは「ジンジンしたしびれ」 - ろれつ:ろれつが回らない、言葉が出てこない、他人の言うことを理解できない。
- 見えない:片方の目が見えない、視野の半分が欠ける、ものが二重に見える。
- 立てない:立てない、歩けない、ふらふらする。
- 頭痛:経験したことがない激しい頭痛
上記5.の頭痛は、くも膜下出血の症状で激烈なので、誰でも危険を感じるようですが、1~4も突然起こったら、たとえ軽くても迷わず救急車を呼ぶべきです。
高齢者の場合でも...
「認知症の表れ」と本人も家族も思いがちな場合がありますが、たとえ認知症の症状だったとしても、検査を受けないと分からない場合が多く、MRIなどのチェックなどの精密検査をしてはじめて断定出来ます。
「私の調査では、病院に入院した脳梗塞急性期の患者で血栓溶解療法を受けることができる割合は全体の5%程度。5つの症状にびびっと気づく人が増えれば、急性期治療を受けることができる患者の割合はもっと増えるでしょう」
-脳梗塞治療の専門家-
脳梗塞を疑ったら救急車を呼ぶのに遠慮なし!
どんなに軽い症状であっても「びびっと気づいた」人は76%が2時間以内に来院している場合が多く。 その一方で、症状には気づいていても重大視しなかった人は半数以上がすぐに病院に来ていなそうです。
これがどういう結果を招くのか!?
「早期に来院すれば、『血栓溶解療法』という内科的治療が可能になります。
血栓溶解療法とは、「t-PA」(アルテプラーゼ)という血栓を溶かす薬剤を注射で投与する治療法です。
脳梗塞は、脳へいく血管が血栓(血液の塊)で詰まって血流が滞ります。その先の脳細胞が壊死する病気ですので、当然のことながら、治療までの時間が長くなるほど壊死する脳細胞は増えてしまいます。
それにより、脳の損傷が拡大してしまいます。
早い段階で血栓溶解療法を受けて血流が再開通すれば、“被害”は最小限に食い止められる場合が多いいようです。
血栓溶解療法を受けた100人の調査では、39人が3カ月後に自立できましたが、受けなかった場合は26人しか自立できなかったとのデーターがあります。100人単位で見ると小さな差と思うかもしれませんが、母体を大きくすると、その差がはっきりしますよね。
脳梗塞は、
- 早期発見で約4割の患者は発症前と同程度まで回復している病気です。
- 一方で6割は後遺症が残ったり死亡したりするといわれています。
- そして、後者の場合のほとんどは兆候があってから2時間以上過ぎた場合です。
- さらに、後遺症・死亡例のうち、何らかの後遺症が残る人が20%、補助なしの社会生活が困難なほどの後遺症の人が23%、死亡者が17%などのデーターもあります。
どれに属するか?
大きくかかわっているのが、軽い症状にも「びびっと気づき」「早期に来院」するようにしましょう。
まとめ
最後にもう一度、脳梗塞の5つの兆候をおさらいしておきましょう。
- しびれ:片方の腕や脚にマヒ、しびれが起こる。
マヒは「動かしたくても動かない」、しびれは「ジンジンしたしびれ」 - ろれつ:ろれつが回らない、言葉が出てこない、他人の言うことを理解できない。
- 見えない:片方の目が見えない、視野の半分が欠ける、ものが二重に見える。
- 立てない:立てない、歩けない、ふらふらする。
- 頭痛:経験したことがない激しい頭痛
手足の痺れ、ろれつが急に回らない、目が見えない、立って歩けない、そして極度の頭痛です。特に年末年始にかけてお酒を飲む機会が増えると、ろれつが回らないとか立てないは、ただお酒に酔っているのでは?
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」ではないですが、
「呼ぶは一時の躊躇、呼ばぬは一生の後遺症」
躊躇なく、いつもと違うと感じたら、救急車を呼びましょう。