アパホテルが五輪後もホテルの客室数の拡大戦略に走る5つの理由がネットで話題になっているので調べて見ました。
目次
アパホテルが五輪後も拡大戦略に走る5つの理由とは?
2020年に開催が予定されている東京オリンピック後、ホテルが供給過剰になるオーバーホテル現象もが懸念されている中でアパホテルは「そんな時こそ絶好のチャンス」と変わらぬ拡大路線を続けるようです。
アパホテル拡大戦略5つの理由

48年間連続黒字の実績
創業以来48年間黒字を続けているとはアパグループとはホントすごいですね!
アパホテルの自信の裏には売上高経常利益率約30%という、驚異的な収益力があります。
超低金利の現況を生かす
アポホテル元谷芙美子社長はキッパリと言い切っています。
超低金利時代が続く限り、M&Aにはむしろ追い風が吹いており、私たちは拡大路線を止めるつもりはない。
ホテル業は人件費が一つのボトルネックになっていますが、アパホテルではIT投資などにより人員効率をアップすることにより収益力を維持出来ると考えいるようです。
アパホテルの積極的な拡大路線には理由があります。
資金調達する際にはコンペティションを実施し、より良い条件で借りられる先から借りています。
超低金利でも、より良いように条件交渉しているのだ。
業界最高峰の利益率

アポホテルの業界最高を誇る利益率の高さがあります。
シティホテルなら、5%から8%程度の中で、2018年11月期の連結売上高はホテル部門単体で1100億円超、経常利益率は約30%と突出しています。
現在の状況が続く限り、仮に利益率を25%くらいにまで落としたとしても、拡大していけば利益の絶対額は伸びると元谷芙美子社長は考えているようです。
ホテル業界No.1を目指す
テレビのCMや元谷芙美子社長がTVなどに出演しているので、アパホテルのホテル業界のシェアは相当高いように思うのは僕だけじゃないと思います。
ホテルシェア率20%を目指す。
ホテルのシェア率は、20%を獲れれば寡占化の始まり、といわれていますが、 アパホテルのシェア率は約8%にまだ過ぎません。
業界トップを目指しているアパホテルとしては、是が非でもシェア20%は達成したいという目標があります。
業界トップというからには、是が非でもシェア20%は達成したい。
東京集中から全国展開へ
元谷芙美子社長によると、今ままでホテル経営を「直営」を中心にやって来ました。
一般的なホテルの場合...
土地と建物の所有者が別にいて、ホテル事業者は運営に特化している場合がほとんどです。
アパホテルは土地も建物も運営も基本は全て自社で行う自前主義です。
いざとなれば、すべて意のままにできる「強み」があります。
2010年4月から、中期5ヵ年計画「SUMMIT 5(頂上戦略)」をスタート。
東京都心でトップを取る戦略を打ち出し、6つしかなかった東京23区内の直営ホテルを72ホテル1万7922室(建築・設計中を含む)まで拡大しました。
初期の頃に買った土地に大きな含み益が出ていることは先にも述べたが、これも直営ならではです。
これまでの東京都心への集中投資によってブランドアップを図る「一点突破」から、地方中核都市への「全面展開」を図っています。
問題点はないのか?

過去にもSARS(重症急性呼吸器症候群)が大流行し、観光業界が大打撃を受けたことがありました。
それと、あってほしくはないが「戦争」です。
この2つは人の動きを止める力として働くため、ホテル業界的にはかなり大きなリスクとなります。
地震や台風、大雨などの自然災害もリスクには違いないですが、これらの影響は先に挙げた2つに比べると局地的です。
全国展開しているアパホテルの場合、仮に東京都心に自然災害が起こったとしても、他の地域でカバーできると考えているようです。
まとめ
オーバーホテル現象はピンチではなくチャンスと捉えている元谷芙美子社長は、一見すると勢いだけでやっている印象を受けましたが、実際には地に足が着いたビジネスプランがあることが分かります。
確かに、オーバーホテル現象は起き、東京オリンピック開催後、約1年間は厳しい状況が続くかも知れません。
そのなかで、経営に行き詰まるホテルも当然、出てくる可能性も否定出来ませんが...
現況のアパの財務状況からすると問題は無さそうですね。
仮に、2,3年間はお客さんがゼロであっても、全従業員の給与を払えるだけの余力はあるようです。
政府が推進する政策目標では、訪日外国人数は2020年までに4000万人、2030年までには6000万人にも上るようです。
長期的に見れば、海外から日本へやってくる旅行客が増え続ける状況に変わりはない状況。
オーバーホテルで業界環境が悪化するときはむしろ、私たちがホテルを「買う」チャンスとの元谷芙美子社長の一言にアパホテル躍進に自信が集約されているようです。